前回の記事では、蔵王温泉の温泉についてを書いていきました。
しかし、蔵王温泉の良いところは温泉だけでなく、その周辺の見所も充実しているところ。
今回は、そんな蔵王温泉周辺の見所を紹介していきます。
目次
蔵王温泉周辺の見所を紹介
樹氷
冬の山形、蔵王と言えば樹氷を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
気温-5℃以下の環境下で濃霧が物体に当たった時に氷となって木に付着する事で出来上がる樹氷は、『スノーモンスター』とも言われ、日本では数か所でしか見られない貴重な現象です。
蔵王温泉で樹氷を見に行く方法ですが、ロープウェイで地蔵山頂駅まで上がれば、その駅の周りで見ることができます。こんなに簡単に樹氷見に行くことができるのは、蔵王温泉の良さなのではないでしょうか。
注意が必要なのは、寒さ。ロープウェイで標高1600m以上まで上がるため、蔵王温泉の気温と10℃違うこともあります。加えて、風も強いことが多いので、厚手の防寒着が必須です。
また、パンフレットでよく見るのが、青い空に白い樹氷が立ち並ぶ写真。
※山形市観光協会HPより
もちろん晴れていればそのような風景も見られるのですが、僕が行ったときは、あいにくの曇り。しかも、風も強く、体感温度はかなり低かったです。樹氷に感動しつつも、身体が寒さに耐えきれず、何度もロープウェイ乗り場のカフェで温まることに。
暖かい服装と天候には気をつけた方が良さそうです。ちなみに、蔵王温泉市街からもなんとなく上の方は見えるので、複数日滞在するのであれば天気を見ながら行き先を決めるのが良いでしょう。
12月後半から3月上旬くらいまではライトアップやナイトツアーもあります。夜の樹氷もなかなか良さそうですよね。
蔵王ロープウェイ
蔵王ロープウェイは蔵王温泉街から終点で樹氷を見られる『地蔵山頂駅』までを結んでいます。
ロープウェイは直通ではなく、一度『樹氷高原駅』で乗り換えます。
料金などの諸情報は以下の通り。
◆料金
行先 | 区別 | 片道 | 往復 | 見どころ |
---|---|---|---|---|
地蔵山頂駅 標高:1,661m |
おとな | 1,500円 | 2,800円 | ○蔵王自然植物園(三宝荒神山) ○蔵王地蔵尊 ○地蔵山・熊野岳・刈田岳への登山口 |
こども | 800円 | 1,400円 | ||
樹氷高原駅 標高:1,331m |
おとな | 800円 | 1,500円 | ○いろは沼・観松平 |
こども | 400円 | 800円 |
◆営業時間
山麓線 | 山頂線 |
---|---|
8:30〜17:00(変更の場合あり) | 8:45〜16:45(変更の場合あり) |
地蔵山頂駅からは、スキーでも下りられるため、スキーやスノボを持った人たちも乗ってきます。
また、道中、窓から見える白銀の世界は幻想的で、とても感動します。
ただし、ゴンドラ内はエアコンが無く、とても寒いため注意が必要です。
蔵王温泉スキー場
蔵王温泉街に併設されるかたちの蔵王温泉スキー場。東北最大級の規模を誇る一方で、温泉街からのアクセスもしやすいのが良いところです。
また、ロープウェイで地蔵山頂駅まで上がれば、樹氷を見ながら滑ることもできます。
樹氷を見つ、スキーをしたあとに温泉で温まる。めちゃくちゃいい1日が過ごせそうですよね(笑)
盃湖
盃湖は、蔵王温泉における水の確保のために作られた小さな池です(水の用途は忘れてしまいましたが)。
一見、何もないところに見えますが、実は釣りが盛んな池として有名なんです。特に、冬には水面に氷が張るため、氷上から下に穴をあけて釣り糸をたらしてワカサギを釣る、あの一度はやってみたいやつができるんです。
僕が蔵王温泉に行ったのは12月後半の年末。その時にはまだ氷が張りきっておらず、湖面を歩けるけれども、足跡が付く感じでした。
完全に水面が凍るのは1月中旬ごろからといったところでしょうか。あまりチャレンジしすぎるのも良くないと思い、今回は特に何もせず引き返しました。
五色沼(御釜)
※Wikipediaより
山形県でなく、隣県の宮城県に入ってしまいますが、五色沼(御釜)は夏の蔵王の代名詞かもしれませんね。蔵王連峰の中央にある火口湖です。
水の色は基本的にエメラルドグリーンですが、季節や天気によって変化があることから『五色沼』と呼ばれるのだとか。水質は、pH=3.5の酸性で、生物は一切生息していないそうです。
なお、冬季はアクセスするための道が閉鎖されるため、登山でしか行けない場所になっています。
蔵王温泉のグルメ
見どころを見て楽しんだ後に、温泉に入って疲れを癒す。となれば後は食事ですよね。
と、いうことで、蔵王温泉で食べることのできる定番グルメについて紹介していきます。
ジンギスカン
『ジンギスカン』と聞いて、「あれ?それって、北海道の郷土料理では?」と思った方も多いのではないでしょうか。
現在、北海道で広く食べられているジンギスカンの発祥は、東京の高円寺だと言われているようですが、それとは異なるルーツを持つ”ジンギスカン”として、山形の蔵王もジンギスカン発祥の地を主張しているんです。
ルーツはともあれ、食べてみるととても美味い!
思っていたよりも臭みが少なく、さっぱりとしています。これさえあればご飯が何杯でも食べられそうです。
芋煮
山形の郷土料理と言えばコレ、『芋煮』です。サトイモをはじめとした野菜と、豚や牛の肉が入っています。
山形県では古くから、屋外(河原など)で芋煮の鍋を囲んでワイワイ楽しむ『芋煮会』と呼ばれる文化があり、今でも芋煮会を開く人は多いのだとか。今回はお店で食べましたが、是非とも芋煮会で様々な人とイモニケーションをとってみたいものです(笑)
なお、お店によっては、具の肉が”米沢牛”だったりすることもあります。せっかく食べるのであれば、山形の味をフルに楽しんでみてはいかがでしょうか。
ひっぱりうどん
『ひっぱりうどん』も山形の名物です。ひっぱりうどんは、乾麺を鍋で茹で、食べるときにはそこから直接すくい上げて、そのまま納豆やサバ缶などで作ったたれで食べる(かける・つける・絡める)スタイルのうどんです。
「ひっぱる」の意味は、”釜からうどんを引っ張る”から、”納豆の糸をひくから”など諸説あるようです。他の名称として「ひきずりうどん」「ひっぱりあげうどん」「つっぱりうどん」とも言うそうです。
山形に住んでいない僕としては、あまり馴染みのない料理でしたが、見た目通り本当においしい料理でした。レシピも簡単そうなので、旅が終わった後でも自宅で作って食べれられるところが良いですね。
稲花餅(いがもち)
蔵王温泉の伝統的な和菓子が『稲花餅』です。稲花餅の名前の由来は様々なものが言われておりますが、蔵王温泉で売っていたお店の看板には「伊賀から伝わったから」という記載がありました。
パッケージを開くと、餡の入ったモチが3つ、クマザサに包まれています。餅には黄色く色が付いた米が載っていて、なかなか写真映えしそうな感じです(写真が下手なので僕の写真はあまり映えていませんが)。
食べてみると、さっぱりとした甘さで美味しかったです。一点、問題なのは”賞味期限が短い”ということ。他の地方であまり知られていないのも、もしかしたら賞味期限が短すぎて広がらなかったからなのではないかと個人的に推測しています。
スモッち
『スモッち』は、端的に言うとスモークしたゆで卵です。帰りの新幹線のビールのつまみにと購入したのですが、めちゃくちゃ美味いですね、コレ。
半熟の黄身にしっかりと香りのついた白身のバランスが良く、本当にクセになりそうです。製造工程を見てみると、出来上がるまでに1週間もかかるんですね。
山形県の内陸地方の食文化「燻して美味しく」 食品を保存するための技の最高傑作ではないかと、個人的には思います(笑)
まとめ
いかがだったででしょうか。
蔵王温泉は冬から春にかけては雪を楽しみ、夏にはトレッキング、秋には紅葉と、一年中楽しむことができるところです。
もし、日常に疲れた時には、身体だけでなく心もるフレッシュできる蔵王温泉にぜひとも足を運んでみてはいかがでしょうか。