ダッチオーブンっていいですよね。
と、唐突に語り始めてしまいましたが、ポトフにカレー、丸鶏のローストチキン、燻製等々、「煮る」「焼く」「蒸す」「燻す」のすべてができるダッチオーブンで作ることができる料理は数知れず、キャンプなどのアウトドア活動を豊かなものにするためには、ダッチオーブンは必須のアイテムであるとも言えるでしょう。
今回、豊かなアウトドア生活を目指してダッチオーブンを購入してみました。ダッチオーブンを使う前にはシーズニングと呼ばれる事前の手入れが必要になりますので、そちらの手順について紹介していきます!
目次
購入したダッチオーブン
まず、今回購入したダッチオーブンはこちら。
ユニフレームの『ダッチオーブンスーパーディープ8インチ』です。大きさは色々選択肢があると思いますが、僕はあまり大人数でキャンプをすることはないかなと思ったので小さ目の8インチにしました。
ダッチオーブンのシーズニングをしてみる
そもそもシーズニングってなに?
ダッチオーブンは、鋳物でできているものが多い(今回僕が購入したものは異なります)です。鋳物は錆に弱く、手入れをしないとすぐに錆が付着してしまうため、工場から出荷される新品の時点では「錆止めワックス」が塗ってあります。
錆止めワックスを取り除かずにダッチオーブンを使って料理をすると、ワックスの臭いや味が食べ物に移ってしまうため、まずは使用する前に『シーズニング』という作業をしてワックスを取り除かなければなりません。
シーズニングをしてみる
それでは、購入したダッチオーブンのシーズニングをしていきます。
シーズニングの際に使用するものは以下のとおり。
- 中性洗剤(食器用洗剤)
- スポンジ
- たわし(金属でないもの)
- 野菜くず
- 菜箸等のつかむもの
- ウエスもしくはキッチンペーパー
- オリーブオイル(エクストラバージンが望ましい)
1.煮沸する
人によって手順は様々かとは思いますが、僕の場合はまず、ダッチオーブンに水を入れて火にかけていきます。しばらく煮沸した後、火を止め、手で触れられるくらいの温度になったら水を捨てるようにします。
2.中性洗剤で洗う
次に、食器を洗う時の「中性洗剤」を使ってダッチオーブンを洗っていきます。これでダッチオーブン表面に付着しているワックスを洗い流します。
この時、スポンジやたわし等で洗っていきますが、ダッチオーブンを傷つけてしまわないよう、金だわし等の金属製のもは使わないようにしましょう。
ダッチオーブンのふたも同様に洗っていきます。
3.火にかけてワックスを焼ききる
ダッチオーブンを洗い終えたら、一度火にかけ、乾燥させます。ダッチオーブンは非常に錆びやすく、自然乾燥だと錆びる可能性が高いため、乾燥させるときには必ず火にかけるようにします。
水分が飛んだらウエスにオリーブオイルを染みこませてダッチオーブン全体に塗っていきます。
オリーブオイルを塗り終えたら、再び火にかけていき、ワックスを焼ききっていきます。このとき、煙が結構出るので換気扇をつけるようにしましょう。また、可能であれば屋外で作業するのが望ましいでしょう。
◆オリーブオイルを塗る⇒火にかけてワックスを焼ききる
の作業を3~4回繰り返していきます。これをやることでワックスをキチンと除去できるだけでなく、表面に油の膜が形成され空気に直接触れにくくなることによって、錆びにくいダッチオーブンになります。
4.野菜くずを炒める
ここまでの行程が進んだら、野菜くずを炒めていきます。これはもちろん、食べるためではありません(笑)
このままだと、作った料理に鉄っぽさが移ってしまい、料理の美味しさが半減してしまいますので野菜を炒めることにより、鉄っぽさを無くしていきます。使用する野菜くずはどんな種類でも良いですが、できるのであれば匂いの強い野菜を用いるのが良いと思います。
5.オリーブオイルを塗る
ここまでの手順を終えたら、最後に再びオリーブオイルを塗っていきます。余分なオリーブオイルが残らないように注意していきましょう。
6.保存する
先ほどまでの手順で、シーズニングは終了ですが、一応僕なりの保存方法をご紹介します。
と、言っても見ての通り、中に新聞紙を丸めて入れておくだけなのですが、これをすることで新聞紙が湿気を吸収してくれるので、ダッチオーブンをより錆びにくく保存することができるようになります。
あとは、持ち運びがしやすいようにダッチオーブンの袋を使っています。僕が使っているのはユニフレームのものですが、探せば他にもあるので自分の好みのものを購入するのが良いと思います。
◆ユニフレーム
◆LODGE
ダッチオーブンを使う上での注意点
ダッチオーブンを使用していく中でもいくつか注意点があります。使用に際しては以下のことには注意するようにしましょう!
- 乾燥させるときには自然乾燥でなく火を使う
- 熱くなったダッチオーブンを水で冷やさない
- 洗うときには洗剤を使わない
- 洗うときには金属を使わない
- 使い終えたらオリーブオイルを塗る
自然乾燥がNGなのは錆びを防止するためで、早く乾燥させるために火を使います。
熱したダッチオーブンを水で冷やすと、内部はまだ熱いのに表面だけ冷やされてしまい、熱膨張の差が生じてしまい、割れてしまうことがあるため、ダッチオーブンは自然に冷やすようにしましょう。
洗うときに洗剤を用いないのは、表面に塗った油分を落とさないため。また、洗うときに金属たわしを使ってしまうとダッチオーブン本体に傷がついてしまいます。なので、ダッチオーブンを洗うときには水のみでたわしやスポンジを使うのが良いでしょう。また、洗い終えたら乾燥させ、都度表面にオリーブオイルを塗るようにしましょう。
まとめ
ダッチオーブンは様々な料理が作れる便利なアイテムである反面、手入れや保存に手間がかかるのが難点です。
しかし、アウトドア好きの人の中で言うのは”ダッチオーブンは育てるものだ”ということ。鋳鉄製のダッチオーブンの場合、はじめは銀色に近かったダッチオーブンも、使っていくうちに黒光りする”ブラックポット”へと進化していき、それに伴ってどんどんと愛着が湧いてきます。
アウトドア好きの皆さんの中で、まだダッチオーブンを持っていない方は、この機会にぜひ”ダッチオーブン”を入手してみてはいかがでしょうか。