“分離式シングルバーナー”って、ご存じですか?
こんなやつです。
分離式バーナーは名前の通り、ガス缶の部分とバーナーの部分が分離してホースでつながっているバーナーのことですが、これが非常に使えるんです。
今回は、分離式バーナーの良さについて書いていきましょう。
目次
分離式バーナーの良さ
“登山”などの荷物を極力軽くしたい時には、分離式でないシングルバーナーを持っていく場合が多いと思います。
しかし、料理などにもこだわりたい“キャンプ”の際には分離式バーナーが活躍します。
調理器具を載せたときの安定性
登山の際などによく使う、OD缶に対応した一体型のバーナーを用いる際はこんな感じになります。
※SOTOホームページより
見てもわかる通り、シンプルな形状をしている代わりに、バーナーの位置が高いことがわかると思います。また、土台もOD缶ですので、重い調理器具だとバランスが悪いんです。僕も調理中、強風でバーナーごと倒れるなんてことを何回か経験しました。
対して、分離式バーナーはこんな感じ。
※Amazonホームページより
全体的に重心が低く、安定しているのがわかります。また、五徳の部分が一体型のシングルバーナーよりも広いため、上に載せた調理器具も安定します。
輻射熱を気にせず調理ができる
輻射熱を気にせず調理ができるのも、分離式バーナーの良いところ。これが分離式バーナーの一番良いところでしょう。
分厚い鉄板や、ダッチオーブンなど、蓄熱量の多くなりやすいものを上に載せて調理する場合、『輻射熱』により付近のものが熱せられます。このとき、真下にガス缶があると缶が熱せられ、膨張し爆発する危険があります。そのため、一体型のバーナーだとあまり多くの調理器具は使えないんです。
しかし、分離式バーナーならばガス缶が離れたところにあるので、輻射熱を気にせず調理することができるため、料理の幅が広がります。
僕の場合は、小さな鉄板を載せて簡単な焼き肉をやったりしています。
火力が強いものもある
ガス缶の中には、燃料となる“プロパン”や“ブタン”などのガスが加圧され、液体と気体の状態で入っています。
通常ガス缶は、中の液化ガスを気化させて外に放出し、それを燃焼させているのですが、気温が低かったりすると気化する量が少なく、火力が下がってしまうことがあります。また、通常使用時でも、一度液体を気化させているため、そこまで大きな火力は得られないのです。
そこで、活躍するのが『液出し』という手法。ガス缶を逆向きにつけることにより、ガス缶の口から気体ではなく液体が放出され、それを燃焼させることにより周りの気温に左右されず高い火力を実現できるというもの。
もちろん、ガスの消費は通常のものよりも早いのですが、モノによっては『液出し』に対応した分離式バーナーもあるんです。
おすすめの分離式ガスバーナー5選
それでは、おすすめのガスバーナーを紹介していきましょう。
ソト(SOTO) ストームブレイカー SOD-372
SOTOから発売されている”ストームブレイカー SOD-372”は、液出しにも対応しているバーナーです。
- 本体サイズ:高さ95×直径17mm
- 収納時サイズ:高さ95×直径70mm
- 本体重量:205g
- 五徳直径:170mm
- 発熱量:3,000kcal/h
すり鉢状のバーナーヘッドには炎口が約300個あります。強風時にも炎がほとんど流されず、短時間で水を沸騰させることができるのが良いところですね。ガスの節約にもなります。
ノズル交換不要でガソリン・ガス、両方が使えるのもすごくうれしいです。これで、場合によって燃料の使い分けができますね。
EPI(イーピーアイ) SPLITストーブ S-1026
EPIgasから発売されている”SPLITストーブ S-1026”もおすすめです。
- サイズ:最大使用時:高さ104×直径186mm、最小使用時:高さ91×直径166mm
- 収納サイズ:120×85×121mm
- 本体重量:234g
- 五徳直径:144mm(径)
- 出力:3600kcal/h(230R使用時)
- 最高出力:4200kcal/h(230パワーガス使用時)
この機種もアウトドア好きの中では有名ですよね。この機種の良いところは、最高火力が4200kcalもあるところ。
五徳にハイレベルコントロールフットが備わっており、傾斜のある場所でも水平に保つことが可能です。ダブルアジャストメントシステムにより五徳を鍋の大きさに合わせて調整できます。
プリムス エクスプレス・スパイダーストーブⅡ
アウトドアのガス業界で有名なイワタニ プリムスからも分離式のバーナーが発売されています。
- 収納サイズ:87×40×83mm
- 本体重量:195g
- 五徳直径:156mm
- 出力:2400kcal/h
この機種の最大の特長は、コンパクトさでしょう。重さ、サイズともに持ち運びをする際は非常に助かります。また、バーナーヘッドに沿うように配置されたプレヒートパイプにより燃焼熱でガスの気化を促進させることにより安定した燃焼をすることができます。
一つ注意すべきところは、点火装置(イグナイター)が装備されていないこと。こちらを使うときにはライターを持ち歩くようにしましょう。
スノーピーク ヤエンストーブ レギ
スノーピーク(snow peak) ヤエン ストーブ レギ GS-370
おしゃれアウトドアグッズを多く発売しているスノーピークからは”ヤエンストーブ レギ”が発売されています。
- 本体サイズ(250缶使用時):190×310×高さ147mm
- 収納サイズ:バーナーユニット70×126×59mm、器具栓ユニット21×136×25mm
- 重量:本体220g、イグナイタ16g
- 五徳直径:180mm
- 出力:2900kcal/h
こちらは見ての通り、圧倒的なおしゃれ感が特徴。実用的な面で言うと、三点で接地する形となっているため、岩場や砂利などの不整地で調理をする際には抜群の安定性を実現しています。なお、収納の際にはバーナーユニットと器具栓ユニットに分かれます。
スノーピーク ヤエンストーブ ナギ
スノーピーク(snow peak) ヤエン ストーブ ナギ GS-360
スノーピークからもう一つ。”ヤエンストーブ ナギ”を紹介します。
- 本体サイズ(使用時):直径213×高さ100mm、
- 収納サイズ:バーナー129×51×62mm、風防ユニット83×100×27mm、ボトムシート100×90×30mm
- 重量:バーナー209g、風防ユニット147g、ボトムシート36g、イグナイタ16g
- 五徳直径:190mm
- 出力:2800kcal/h
この機種の特長は、風防が一体になっているということ。そのため炎が風に影響されにくいのが良いところです。また、脚部を兼ねている風防はガタつきが起こりにくい構造になっています。五徳は、高さを2段階に調整ができ、鍋やフライパン形状でお好みの高さを選択できるようになっています。
まとめ
ガスバーナーと言えば、コンパクトな”一体型”が注目されがちですが、様々な調理のできる分離式もとても便利なもの。より楽しいキャンプを目指して分離式バーナーをぜひ持っていってみてはいかがでしょうか。
なお、点火装置(イグナイター)がついている機種も多いですが、故障することも考えられるため、バーナーを使用する際はライターをお忘れなく。