登山初心者が一泊二日で槍ヶ岳に行ってみた

先日、槍ヶ岳に登ってきました。

槍ヶ岳は、登山をやる人ならば『知らない人はいない』くらいの山で、同時に登山初心者の憧れの山でもあります。

「登山を始めました」と言うと、「槍は行ったの?」と聞かれるくらい、あまりにも会話に出てくるので、行ってみることにしたわけです。

槍ヶ岳の難易度は?

長野県HP(https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html)より引用

『信州 山のグレーディング』によると、槍ヶ岳は体力度8で難易度Cだとのこと。

多くの人からも体力さえあれば行けると言われたとおり、逆に言えば体力は必要なコースになります。

道中はそんなにテクニカルな場所はないですが、槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂までの区間は岩崖を登ることになるので、集中力と注意が必要です。

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今回の行程

今回は上高地から槍沢を通って槍ヶ岳に至るルート(通称槍沢ルート)です。

かなりオーソドックスなルートで、槍ヶ岳を目指す人のほとんどはこのルートを使うのではないでしょうか。

軌跡では涸沢方面へも行っていますが、これは単なる道間違いです(笑)

行程は一泊二日で、初日に上高地~槍ヶ岳山荘、二日目に槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳~中岳~上高地
という流れでした。

道を間違えたこともありますが、特に初日は体力的にキツかったので、余裕を持って二泊三日の行程だと安心かなと思いました。

実際の登山の様子

1日目

新宿から夜行バスに乗り、上高地のバスターミナルまで行きます。

到着したのは5時半。9月30日だったのですが、日が昇るのはもう少し後のようで周りは真っ暗です。

ここで水を汲んだり荷物を整えて出発します。

上高地のバスターミナルから合羽橋までは約10分。少しずつ夜が明けてきました。

合羽橋から横尾まではほぼ平坦な道を進みます。

これが11キロあって地味に長い…

上高地のバスターミナルから2時間半ほど歩き、横尾に到着しました。ここで涸沢方面と槍ヶ岳方面で分岐します。

本来は槍ヶ岳方面に行くべきなのですが、ここでなぜか横尾大橋を渡って涸沢方面に向かってしまいます。

途中の本谷橋。流れる水が綺麗で、美味しかったですが、道は間違えています。

この時点では気がついておらず、呑気に歩いています。

気がついたのは涸沢の少し手前。標高は2000mを超えた地点だったので、500m以上ムダに登ったことになります。

距離にしても往復10キロ弱。最悪としか言いようがありません。

ちなみに、横尾から槍ヶ岳までは道が分かりづらいとかはなく、しっかりと看板にも書いてあります。

漫然と歩かない限りは、まず間違えない道だと思います。

いったん横尾に戻ったあとは、本来向かうべき方向へ歩みを進めます。

一時間強で槍沢に到着します。

槍沢からは少し登りが出てきます。

岩もごろごろ。上がっていくと、徐々に樹林がなくなり、草原へと植生が変わっていきます。

天狗原分岐を越えると登りが急になります。

道もジグザグに。道を間違えたことによる体力の消耗と、時間的な焦りでバテバテです。

バテバテながらなんとか進むとガレ場が。

これが最後の登りです。遠くに槍ヶ岳も見えます。

やっとのことで槍ヶ岳山荘へ到着!

暗くなる前に無事に到着できて何よりでした。周りを見渡すと、眺めがよい。

槍ヶ岳山荘では夕食をつけました。

ご飯とみそ汁はおかわりし放題だったので、お言葉に甘えておかわりしました。

それにしてもシューマイが美味い。今までバカにしていてごめんよ。

夜、外に出てみると満天の星空が広がっていました。

今回の登山はずっと晴れだったので本当に恵まれているなと感じます。

2日目

二日目の朝、いよいよ槍ヶ岳に登ります。

出発は6時ですが、既に多くの人が槍ヶ岳に登り始めています。

道中は三点支持が必要な箇所も多く、思ったよりも過酷です。

人も多いので落石に気をつけつつ登る必要があります。

ネットでよく見るハシゴです。

岩場よりは安定して登れるので、通行の際に僕はむしろ少しホッとしました。

最後のハシゴを登ると山頂に着きます。

この日、人は多めで写真撮影の列ができていました。

それにしてもいい眺めです。

このあとは、少し時間があるので稜線を通って上高地まで戻ります。

大喰岳山頂。ここからは槍ヶ岳がキレイに見えます。

槍ヶ岳の映える写真が撮りたい人は来るべきかもしれません。

中岳山頂。昨日とはうって変わって開けた稜線ばかり。普段見慣れない風景なので歩いていて全然飽きません。岩場も多いので歩くときは慎重に。

中岳を過ぎると天狗平に向かう分岐があり、そちらへ向かいます。南岳も行ければ良かったのですが、時間が無さそうだったのでやめておきました。

ここからの下りは岩場かつ急斜面なので慎重に行きましょう。
ハシゴや鎖場もあります。

天狗平は紅葉の時期でした。

ただ、聞く話によると今年の紅葉は出来があまり良くないらしい。

確かに、赤色のナナカマドがあまり目立たないような気もします。

天狗平分岐からは登りと同じルートを下ります。

帰りは、このまま上高地のバスターミナルへ!

と思ったのですが、小梨平のキャンプ場へ寄り道します。

ここではお風呂に入ることができ、登山の汗と疲れを流して、さっぱりした状態で東京へ帰ることにします。

初めての槍ヶ岳、初めての上高地でしたが登山日和の天候にも恵まれ、最高の登山でした。

行き帰りと、常に急ぎ目だったからか、最後は足がガクガクになりましたが、戻ってみればこれも良い思い出でした。

今回の登山をYoutubeにアップしました。もしよければこちらもご覧ください。