近年、様々なドローンが登場し、専門家でない人たちでも素晴らしい写真を撮ることが可能になってきました。しかし、ドローン業界は急速に発達した分野だけあって、まだ国家資格や免許の整備が追い付いていないという現状があります。そんな中、民間資格ではありますが『無人航空従事者試験（ドローン検定）』という試験があるのをご存じでしょうか？
先日、ドローン検定3級についての記事を書きましたが、今回はその資格からのステップアップ、ドローン検定2級についてです。
目次
ドローン検定2級の取り方
ドローン検定には、1～4級の4種類が定められています。難易度で言えば当たり前ですが、級の数字が小さくなる（1級＞4級）ほど難しくなります。
受験資格について
ドローン検定2級の受験資格は3級の取得が必要です。つまり、ドローン検定2級を受験する人は、ある程度ドローンの知識がある人ということになります。
試験範囲について
各級の試験範囲については以下の通り定義されています。
| 大項目 | 中項目 | 1級 | 2級 | 3級 | 4級 |
|---|---|---|---|---|---|
| 基礎知識 | 用語 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 動作 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 組織 | ◯ | ◯ | |||
| 制度・国際情勢 | ◯ | ◯ | |||
| 単位 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 三角関数 | ◯ | ||||
| 物理学 | 力学 | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 熱力学 | ◯ | ||||
| 流体力学 | ◯ | ||||
| 電磁気学 | ◯ | ||||
| 工学 | 航空工学 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 材料工学 | ◯ | ||||
| 流体工学 | ◯ | ||||
| 電気電子工学 | ◯ | ◯ | |||
| 無線工学 | ◯ | ||||
| 気象 | 気象学基礎 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 航空気象学 | ◯ | ◯ | |||
| 専門知識 | 機体構造 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 姿勢制御 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| バッテリー | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 送信機 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| GNSS | ◯ | ◯ | |||
| リスク | ◯ | ◯ | |||
| 責任・保険 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 飛行計画 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 法令 | 無人航空機関係 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 電波関連 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 刑事民事その他 | ◯ |
2級は、3級に比べて物理の分野が多く出題される印象がありました。ただし、非常に基礎的な問題が多いため物理学が苦手な方も問題はなく解けると思います。
むしろ物理学って面白いな。と思えます（体験より）。本当の物理学はこんなものでは無い気もしますが、入口としては本当にいいと思います。
取得にかかる費用
本資格の取得のためにかかる費用は、受験料のみです。
各級の受験料は以下の通り。
| 級 | 受験資格 | 受験料(税込) |
|---|---|---|
| 1級 | ドローン検定協会主催 ドローン検定2級取得者 | 18,000円 |
| 2級 | ドローン検定協会主催 ドローン検定3級取得者 | 12,000円 |
| 3級 | どなたでも受験可能です | 5,500円 |
| 4級 | どなたでも受験可能です | 3,000円 |
2級だと12,000円です。
なお、気になる受験会場ですが、試験は全国45か所程度で実施されているので、住んでいるところから受験会場がものすごく遠いという人はあまりいないでしょう。
勉強方法は？
ドローン検定2級の勉強方法ですが、2018年5月の試験までは、試験の申し込みをすると2級の勉強内容が記載されたPDFが送られてきて、3級のテキストとそのPDFを勉強するという感じでした。
しかし、2018年7月の試験からは、それに対応するテキストが発売されましたので、そちらで勉強を進めていく形になります。
ドローン検定協会から発売されているドローン検定2級のテキストはこちら。
復習用に3・4級のテキストが欲しい方は
試験の難易度について
本資格の難易度についてですが、比較的取得が容易な資格であると言えるでしょう。ドローンに馴染みのない人が見ると、一見難しそうな問題に見えますが、3級を取得していればそこまで難しくはないと思います。
・難易度（0～10段階で10が高い）：3
まとめ
ドローン検定2級は、取得が容易な資格ではありますが、現在のところ国家資格や免許が存在しない中で、ドローンに関連した貴重な資格であると言えるでしょう。
仕事でドローンを使う方は1級までのステップアップを目標にしていくことが望ましいと思います。また、飛行の技能関連の資格も併せて取っておくと、なお良いと思います。
僕自身も、本資格はまだ2級までしか取っていませんが、今後1級にもチャレンジいていきたと考えています。
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