フィールドワークの機会が多い人にとって、防水カメラは必需品。
僕もこれまで『WG-30』というカメラを愛用していたのですが、ちょっと古くなってきたのと、暗いところで使用するとブレやすいということもあり、新しいカメラを買うことにしました。
目次
購入したのは『OLYMPUS Tough TG-6』
OLYMPUSの”TG-6”のことは、前の機種である”TG-5”がフィールドワーカーの中で、とにかく評判が良かったため気になっていました。
防水15m、防塵、耐衝撃2.1m、耐荷重100kgf、耐低温-10℃、耐結露というタフさに加え、高画質やマクロ撮影など、現場で生物を撮るときには申し分ない性能です。
気になるTG-5との比較は以下の通り。
TG-6 |
TG-5 |
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発売 | 2019年7月26日 | 2017年6月23日 | ||||
映像素子 | 1200万画素 1/2.3型 CMOS |
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画像処理エンジン | TruePic VIII | |||||
モニター | 3.0型 104万ドット TFTカラー液晶 | 3.0型 46万ドット TFTカラー液晶 | ||||
ズーム | 光学ズーム 4倍 | |||||
デジタルテレコン | 通常撮影モード : 2倍 顕微鏡モード : 2倍 / 4倍 |
通常撮影モード : なし 顕微鏡モード : 2倍 / 4倍 |
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焦点距離 (35mm 換算) |
4.5mm~18.0mm (25mm~100mm) |
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フォーカス方式 | AF (顔優先/ESP/スポット/追尾AF) / MF (フォーカスピーキング / MF拡大可能) /スーパーマクロ (AF/ MF) | AF (顔優先/ESP/スポット/追尾AF) / MF (フォーカスピーキング / MF拡大可能) | ||||
撮影範囲 | 通常:0.1m~∞/顕微鏡モード時 :0.01m~0.3m/スーパーマクロ時 : 0.01m ~ 0.3m | 通常:0.1m~∞/顕微鏡モード時:0.01m~0.3m | ||||
感度 | AUTO / マニュアル ISO100~12800 | |||||
手ぶれ補正 | 静止画 : CMOSシフト式 / 動画 : 電子式 | |||||
撮影モード | P (プログラムモード) / iAUTO / A (絞り優先) / カスタム1、2 / ムービー / 水中 (水中スナップ、水中ワイド、水中マクロ、水中顕微鏡、水中HDR) / 顕微鏡 (顕微鏡、深度合成 (撮影開始待ち時間と撮影枚数の設定可能) 、フォーカスブラケット (撮影開始待ち時間設定可能)、顕微鏡コントロール) / SCN (シーン) | P (プログラムモード) / iAUTO / A (絞り優先) / カスタム1、2 / ムービー / 水中 (水中スナップ、水中ワイド、水中マクロ、水中HDR) / 顕微鏡(顕微鏡、深度合成、フォーカスブラケット、顕微鏡コントロール) / SCN (シーン) | ||||
アートフィルター | 16種類+バリエーション (I~III) | 14種類+バリエーション (I~III) | ||||
シーンモード | 16種類 : ポートレート/ eポートレート/ 風景/ 風景&人物/ 夜景/ 手持ち夜景/ 夜景&人物/ 夕日/ 打ち上げ花火/ キャンドルライト/ キッズ/ スポーツ/ ビーチ&スノー/ ライブコンポジット/ パノラマ/ HDR逆光補正 | |||||
ピクチャーモード | i-Finish / Vivid / Natural / Flat / Portrait / モノトーン / カスタム / eポートレート/ 水中 / アートフィルター | i-Finish / Vivid / Natural / Flat / Portrait / モノトーン / カスタム / eポートレート/ アートフィルター | ||||
プロキャプチャーモード | あり | |||||
インターバル撮影 | 最大299枚 | |||||
日付写し込み (静止画撮影時) |
可能 | なし | ||||
静止画画像サイズ (アスペクト比4:3時) |
L (4000×3000) M (3200×2400) S (1280×960) |
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RAW+JPEG 撮影 | 対応 RAW モードまたは RAW+JPEGモード |
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ムービー画像 サイズ |
4K (3840×2160) 30/25p FHD (1920×1080) ※ HD (1280×720) ※ FHD HS 120fps (1920×1080) HD HS 240fps (1280×720) SD HS 480fps (640×360) ※ビットレート (圧縮率)、フレームレート (コマ数) 変更可能 |
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ロガー機能 | GPS情報、気圧と方位、温度記録可能 | |||||
スマートフォン連携 (スマートフォンアプリ「OI.Share」「OI.Track」使用) |
内蔵 WI-Fi あり
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対応メディア | SD / SDHC / SDXC メモリーカード UHS-I 対応 (※ Eye-Fi カードは非対応) | SD / SDHC / SDXC メモリーカード UHS-I 対応 / Eye-Fi カード | ||||
内蔵メモリ | なし | |||||
使用電池/ 撮影可能枚数 |
リチウムイオン充電池 LI-92B / 約340枚 | |||||
端子 | USB microB 端子 / HDMI マイクロコネクタ (TypeD) | |||||
防水/ 防塵性能 | 15m防水 / あり | |||||
耐荷重性能 | 2.1 m | |||||
耐低温性能 | マイナス10℃ | |||||
耐結露性能 | あり | |||||
防水プロテクター (別売) |
PT-059 | PT-058 | ||||
マクロ撮影用 オプション (別売) |
LEDライトガイド LG-1 フラッシュディフューザー FD-1 |
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コンバージョンレンズ (別売) |
フィッシュアイコンバーター FCON-T02 * / フィッシュアイコンバーター FCON-T01 * / テレコンバーター TCON-T01 * | フィッシュアイコンバーター FCON-T01 * / テレコンバーター TCON-T01* | ||||
大きさ (幅×高さ×奥行、単位mm) |
113.0 × 66.0 × 32.9 | 113.0 × 66.0 × 31.9 | ||||
質量 (電池・カード含) |
253g | 250g | ||||
本体色 | レッド / ブラック |
大きな変更点はないものの、着実に進化している様子が分かります。
分かりやすいところで言えば、液晶の画質が良くなったのと、まだ試してはいませんが、”スーパーマクロ”なる機能が追加されたとのこと。
あとはカメラ表面の”OLYMPUS”の表記が白から黒になったということでしょうか(やや高級感が出たように思います)。
TG-6を試しに使ってみた
ここからは、使ってみて良かったところ、機能を紹介していきます。
起動・AFスピードが早い
これはTG-5のときからですが、起動・AFのスピードがとにかく早いんです。これまでTGシリーズ以外のカメラを使っていた僕がまず一番に感じたのはここです。
生物を撮影する際、起動やフォーカスを合わせるのに時間がかかってしまうとせっかくのシャッターチャンスを逃してしまいます。
特にフォーカスについては、シャッターを押すたびに手間取っていたのでは話にならないので、マジでありがたい限りです。
深度合成でピントが合う
こちらの機能も、これまでTGシリーズもしくはOLYMPUSの一眼を使っていた人なら既に知っている機能です。
『深度合成』機能がOLYMPUSのカメラを使う理由の一つという人も多いはず。
深度合成とは、ピントが違う写真を複数枚撮り、ピントの合っている部分だけを繋ぎあわせて一枚の写真を作ってくれるという機能。
F値を開放で撮ったり、マクロ撮影を行うときには、写真の中でどうしてもボケた部分が出てしまうが、それを補ってくれるんです。
※左が通常の撮影で撮影した写真、右が深度合成をした写真
深度合成機能のない一眼レフで撮影したとしても、後からPhotoshopなどで深度合成はできるのですが、一眼でいちいちピントを変えていたら生物は動いてしまうので、こういうときには”操作の手軽さ”が非常に重要だと思います。
HDR撮影でハレーションが解決
森の中など少し暗いところを撮影しようとするとき困るのが、コントラストの差です。
カメラによっては、明るさを明るいと部分か暗い部分のどちらかにあわせなくてはならず、一方にあわせるともう一方が写らないということが起こっていました。特に木漏れ日があるようなところだとコントラストの差が生まれやすく、満足のいかない撮影になっていました。
※左が通常撮影、右がHDR撮影(左は空が白とびしている)
このTG-6は、通常の撮影でも割とコントラストを調整してくれるのですが、『HDR撮影』で撮影するとより明暗のバランスが整った写真を撮影することができます。
ハイスピードモードでスローモーション動画を撮影できる
フィールドに出ていて、今まで動画を撮影しようなんて思ったことはありませんでした。
というのも、撮ってもブレブレだし、一眼に比べると画質もあまり良くないので。
ただ、TG-6のハイスピードモードを見て気持ちが変わりました(笑)
これなら動きの速い生物もきちんと捉えることができます。
画質についても、よほどスローにしなければ問題ないと思います(個人的には1280×720 240fpsまでが実用範囲かな)。
手ぶれも、スローならばあまり気にならない・・・はず。
参考までに、撮影した動画を載せておきます。↓
◆ハイスピードモードでジェットコースターを撮影
◆ハイスピードモードでプロ野球を撮影
9/2追記↓
こちらはTG-5でも確認されていた現象なのですが、顕微鏡モードになると画像中央部に赤や紫の光が入り込むことがあります。
※画像中央部が紫がかっている
本件について、オリンパスカスタマーサポートセンターに問い合わせてみたところ『ゴースト』の可能性が高いとのことでした。
※『ゴースト』とは、レンズに直接光が入った場合に現れる、デジタルカメラ特有の現象のこと。
こちらの現象は完全に防ぐ方法はないとのことですが、以下の方法で軽減は可能とのことです。
・カメラ(レンズ)の角度または撮影の位置を変える。
・被写体に近づいた上で、ズームを望遠側から、広角側へ変更する。
豊富なアクセサリー
TGシリーズの良さとして、豊富なアクセサリーが挙げられます。
自分の撮りたいもの、使いたい状況に応じてカメラをカスタマイズできるのは非常にありがたい限りです。
ちなみに僕は、レンズバリアとフラッシュディフューザーを購入しました。
そのままだと、レンズがむき出しになっており、フィールドで使うにはキズがやや心配でした。
サードパーティーのものもありましたが、せっかくなので純正のものを購入。
取り付けたところ、案外自然な感じですし、とても使いやすいので満足です。
ディフューザーはこんな感じ。やや大きめで目立ちますね。
こちらは、まだ使用していませんが、マクロ撮影時などで活躍するでしょう。
あと、購入したのは画面保護シート。ハクバのものは貼るのが下手くそでも気泡が入らなかったのでとても良かったですよ。
なお、こちらの保護シートは、ハードタイプです。
まとめ
僕自身、あまり詳しくないため、詳細な情報は書けていませんが、とりあえず使ってみての感想はこんな感じです。
フィールドで使うカメラは、すぐにキズが入ったりぼろぼろになってしまうため、ついつい消耗品感覚で安いものを選びがちですが、状況をきちんと記録(撮影)でき、使い勝手の良いカメラを選んでみてはいかがでしょうか。
TG-6のレンタルはこちらから!(レンタル館)
また、TG-6は、他と比べるとお値段がやや高めなので、ますはレンタルしてみて使い勝手を確かめるというのも一つの手かもしれませんね。
いいカメラを持つと、フィールドに出るのが楽しくなりますよ!