気になったのでこれまでのプレミアリーグの傾向を分析してみた!

ヨーロッパサッカーも終わりの季節。

プレミアリーグでは、マンチェスターCが通算6度目(プレミアリーグ以前も含む)の優勝を飾りました。

今年はCLでリヴァプールトッテナムが決勝に残り、ELでチェルシーアーセナルが決勝に残るなど、ヨーロッパの舞台でもプレミアリーグ旋風が巻き起こっています。

プレミアリーグ好きの僕としては、とてもうれしい限りです。

現在のプレミアリーグは、

  • マンチェスターC
  • リヴァプール
  • チェルシー
  • トッテナム
  • アーセナル
  • マンチェスターU

による『BIG6』をはじめとした多数のクラブによる優勝争いが繰り広げられ、世界でも類を見ないほどの熾烈なリーグになっています。

他の国のリーグを見ていると、特定のクラブの1強であったり、優勝争いがあったとしても2~3チームだったりと、シーズンが始まる前にほぼ優勝チームが予想できるようなリーグばかりなので、毎年どのチームが優勝するか予想しにくいプレミアリーグに人気が出るのは頷ける気がします。

僕もそんなプレミアリーグが好きで、特にリヴァプールを応援しているのですが、今年のリーグ戦について思うことが一つ。

なんで、この勝点で優勝できないんや!

ということ。

勝点97ですぞ!

しかも、1敗しかしていないのに・・・

ちなみに、プレミアリーグが始まって27シーズンが経過しましたが、勝点97を超えたことのあるチームは、昨年のマンチェスターC(100)今年のマンチェスターC(98)の2チームのみ。

これまでのリーグでは、総計546チーム(27シーズン×20チーム※初めの3年は22チーム)が戦ってきましたが、その中での歴代3位は上位0.5%に相当します。

さらに、リーグ戦で1敗しかしていないクラブが優勝を逃したことは、これまで無かったようですね。

例年であれば、間違いなく優勝できるはずなのですが・・・

ここで思うのが、もしかすると上位争いをするクラブと下位のクラブで勝点の格差が広がり、上位争いをするには“より多くの勝点が必要になっているのではないか”ということ。

というわけで、プレミアリーグ全体の傾向を見ていきましょう。

全体の勝点に占める上位チームの勝点割合

まずは、単純に全体の勝点に占める上位クラブの勝点割合を見ていきましょう。

“上位クラブ”の定義として、

  • まずは優勝準優勝チームである上位2クラブ
  • 10年くらい前に『BIG4』と呼ばれるクラブが上位を占めていたこともあるため上位4クラブ
  • 現在は『BIG6』と呼ばれるクラブが上位を占めているので上位6クラブ

について傾向を見ていきます。

それぞれの折れ線グラフを見ていると、割合はやや上昇気味な感もありますね。

折れ線グラフだけではよくわからないので、近似直線を引いてみると一目瞭然ですね。

これを見ると、現在になるにつれて上位クラブの勝点の割合が上昇していることがわかります。

興味深いことに上位2クラブよりも4クラブ、そして6クラブの順で、勝点全体に占める割合が増加してきています。

この図からは、

  • 上位(6位まで)のクラブに勝点が集中してきている傾向
  • 上位争いをするクラブは少数でなく多数である傾向

が読み取れます。

だがしかし、これだけでは本当にリーグの上位クラブと下位クラブの格差が開いているとは言えないですね。

と、言うわけで、年度ごとの標準偏差を見てみましょう。

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年度ごとの勝点の標準偏差

標準偏差とは、集団の中の値のばらつきを表す値のことで、年度ごとにその値を比較することで、リーグ内の格差が広がっているか否かを判断したいと思います。

それでは、年度ごとの勝点の標準偏差を見てみましょう。

点の一つ一つが標準偏差を示しており、値が大きくなるとばらつき(格差)が大きくなることを示しています。

見た感じ、点だけを見ても格差が広がっている傾向はわかりますが、近似直線を引いてみると一目瞭然です。

ちなみに、箱ひげ図も作ってみたのですが、こちらは何やらわかりづらい感じになりました。

なんとなくですが、箱とひげの部分が拡大している様子がわかりますが、これらの拡大は勝点のばらつきが大きくなってきていることを示しています。

BIG6の順位の推移を見てみる

現在、プレミアリーグで上位争いを繰り広げている『BIG6』ですが、昔からどのクラブも順風満帆だったわけではありません。

※線が途切れている部分は降格によりプレミアリーグ不参戦だったことを示す

かつて、『BIG4』と呼ばれていた、マンチェスターU、アーセナル、リヴァプール、チェルシーは早い段階で上位争いに加わるようになっています。

逆に、トッテナムマンチェスターCは、しばらく低迷期がありました。

マンチェスターCは、かつて降格も経験するなど、強豪とは言えないチームでしたが、オーナーが代わることによって莫大な資金力を得ることができ、一気に上位争いに加わりました。

トッテナムは資金力こそありませんが、着実な経営と育成により上位争いに加わるようになりました。

全体的な感想ですが、プレミアリーグが始まった1992-1993シーズン以降で一番成功したクラブはマンチェスターUであるように感じます。

プレミアリーグでの各クラブの平均順位と優勝回数は以下の通り。

単純に平均順位で成功したクラブを考えると現在の段階では

  1. マンチェスターU
  2. アーセナル
  3. リヴァプール
  4. チェルシー
  5. トッテナム
  6. マンチェスターC

優勝回数で考えると

  1. マンチェスターU
  2. チェルシー
  3. マンチェスターC
  4. アーセナル
  5. リヴァプール・トッテナム

ということになるかもしれませんね。

まとめ

今回はなんとなく気になったので、プレミアリーグのこれまでの傾向を見てみました。

今年のリヴァプールは、“例年ならば間違いなく優勝できた”と言えるくらいの勝点を獲得しましたが、同時にリーグ自体が今までとは変わってきている傾向が見て取れました。

つまり、リーグ自体が常に進化しているため、“例年ならば”という考え方がそもそも違うのかもしれません。

常に進化し続けるプレミアリーグは、おそらく来年も熾烈な上位争いが繰り広げられることでしょう。

今回はただデータ分析をしてみただけなので、よくわからないまとめになってしまいますが、来年こそ、リヴァプールにはプレミアリーグ優勝を勝ち取ってもらいたいものです。

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