W杯グループリーグの振り返り!サッカード素人による出場国枠の考察

ここ最近の話題と言えば、4年に1度のお祭り、そう!「W杯」ですね!

さて、W杯もグループリーグがすべて終了し、決勝トーナメントが始まっていますね。グループリーグ最終戦の戦い方について賛否がありましたが、日本もベスト16に駒を進めることができました。

幼き頃、野球少年だった僕も、この盛り上がりを見て、今となっては少しくらいサッカーをかじっておけばよかったなぁ。。。と思っている今日この頃です。

そんなサッカー素人の私ですが、簡単にグループリーグを振り返ってみたいと思います。

W杯出場国枠について

W杯の出場国枠については、ヨーロッパ・南米・北中米・アジア・アフリカ・オセアニアの地域ごとに枠が割り振られていますが、枠の数にはたびたび議論がなされているところですよね。ちなみに現在の出場枠の合計は32か国です。

興業として、スポンサーがついてくれやすそうな地域に多く枠を与えたい一方で、あまり金銭的な部分ばかりを重視してしまうことで大会自体のレベルの低下が危惧されています。

今回のW杯の出場枠と実際の出場数は以下の通りです。

地域 予選参加国 出場枠 出場割合(%) 出場数
開催国 1 1
ヨーロッパ 54 13 24.1 13
南米 10 4.5 45 5
北中米 35 3.5 10 3
アジア 45 4.5 10 5
アフリカ 53 5 9.4 5
オセアニア 11 0.5 4.5 0

※0.5は大陸間プレーオフにて決定。南米-オセアニア、北中米-アジアで争う。

これを見て思うのは、南米、めっちゃお得やんけ!ということ。

枠だけで話しても、ほぼ半数の国がW杯に出られますし、現に出場数を見ても、プレーオフの結果、予選参加国のうちの半数である5か国が出場しています。反対にオセアニアなんて、予選に11か国も出場して枠は0.5。実際の出場国に至っては0です。

どうしてこんなに割合が違うのか。それは各地域ごとのレベルを考慮しているからなんです。つまり、南米は国の数こそ少ないけれど、全体のレベルが高く、逆に北中米やアジア、アフリカなんかは出場国数こそ多いけれど、全体のレベルは低い、もしくは上位数か国とそれ以外の国のレベルの差が激しいということが考えられます。

これら現状の枠の数については、特にヨーロッパからは不満が出ているみたいです。まあ、イタリアやオランダのようなサッカー大国がW杯に出られないということを考えたら、ヨーロッパの言い分も分からなくもないですね。。。

W杯が終わるたびに、アジアに枠が多すぎるのではないか?と言われ、非常に肩身が狭いアジア勢です。特に前回のブラジルW杯では、ベスト16どころか1勝も挙げることができませんでした。そういった面からも、今回の日本のベスト16進出はとても大きな意味を持つと思っています。

なお、2026年W杯からは出場国枠が現状の32か国から48か国に拡大され、それに伴い各地域の出場国枠も拡大される予定です。これについて、実力のある国を確実に出場させるという狙いとスポンサーが多くついてくれそうな国(例えば中国やインド、アメリカ、南アフリカ等)を取り込もうという狙いがあるのでは?と個人的に思っています。これらについても、また枠の振り分けの問題が出てきそうですね。。。

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ロシアW杯のグループリーグの結果はどうなのか?

前回のブラジルW杯では散々な結果だったアジア勢ですが、今回のロシアW杯のグループリーグではどのような結果なのか。。。

決勝トーナメント進出率による比較

まずは単純に、決勝トーナメントの進出率で比較してみます。

ヨーロッパ 南米 アジア アフリカ 北中米
W杯出場数 14 5 5 5 3
決勝T進出数 10 4 1 0 1
進出率(%) 71.4 80 20 0 33.3

※ヨーロッパには開催国のロシアを含む。

こうしてみると、やはりヨーロッパと南米の強さが光ります。アジア、北中米の2倍以上の進出率を誇っています。なお、アフリカ勢の進出数は0、非常に厳しい状況であることがわかります。

平均勝利数による比較

決勝トーナメントの進出率では、細かい値までは表現できなかった(例えば、グループリーグ1位と2位のチーム、3位と4位のチームが同じ強さであると表現されてしまう)ため、より細かく比較を行いたいと思います。そこで用いたのが勝利数。これで、W杯史上最大のジャイアントキリングを演じた韓国など、勝ち星は得たもののグループリーグで敗退してしまった国の実績が反映されるはずです。

ヨーロッパ 南米 アジア アフリカ 北中米
W杯出場数 14 5 5 5 3
勝利数 21 9 4 3 2
平均勝利数 1.5 1.8 0.8 0.6 0.7

※ヨーロッパには開催国のロシアを含む。

※1か国あたりのグループリーグ(3試合)終了時点の値を算出。

これを見ると、先ほどは良いところ無しだったアフリカ勢も、ある程度は勝っていることが分かります。グループリーグの結果のみで比較するよりも少し細かいところまで見えてきますね。

ただし、これらのデータにも問題があります。それは。。。
引き分けが全く考慮されていないということ。

勝ち点による比較

サッカーとは、勝ち点を稼ぐスポーツ。W杯のような短期間の大会では、ランキングが高い国に低い国がどう勝つのか、逆にランキングの低い国が高い国に勝つのか。というのも面白いですが、どう引き分ける(勝ち点を稼ぐ)のかというのも一つの戦略であり、楽しみでもあります。

グループリーグで敗退した国も、勝ちを挙げられなかった国も含め、少しでも相手に一矢報いようと勝ち点を挙げようとします。ということで、より細かく、これは引き分けも考慮していかなくてはなりません。

ヨーロッパ 南米 アジア アフリカ 北中米
W杯出場数 14 5 5 5 3
勝ち点 73 29 15 11 7
平均勝ち点 5.2 5.8 3.0 2.2 2.3
勝ち点に応じた枠数 9 10 5.2 3.8 4

※ヨーロッパには開催国のロシアを含む。

※1か国あたりのグループリーグ(3試合)終了時点の値を算出。

※赤字枠数は勝ち点に応じた割合で算出。

ここまで細かく見てみると。。。
おぉ!アジアとアフリカ、北中米は大体今の枠数と一致している!!その他、ヨーロッパはやや減で、南米は倍増!!ていうか南米、予選に参加している国が全部出れるじゃないか(笑)

これだと、さすがに南米に有利すぎるなぁ~と思ったので、平均勝ち点とW杯予選出場国数を加味した数値を出してみます。

ヨーロッパ 南米 アジア アフリカ 北中米
W杯予選出場国数 55 10 45 53 35
平均勝ち点 5.2 5.8 3.0 2.2 2.3
上記に予選出場国の割合

をかけて算出した枠数

13.5 2.7 6.4 5.5 3.9

※ヨーロッパには開催国のロシアを含む。

※青字枠数は、平均勝ち点の割合×W杯予選出場国の割合×枠数で算出。

あれ?南米が。。。なかなかうまくいきませんね(笑)

南米の場合は、W杯予選出場国が極端に少ないことが影響しているものと考えられます。

まとめ

と、言った具合にいくつかの角度から、ロシアW杯のグループリーグを振り返ってみましたが、いかがだったでしょうか。

なかなか現状に合った数値は算出されなかったですが、僕は現状の出場国の枠数については、なんやかんや妥当な値かなと考えています。地域内のレベル差(W杯に出場できなかった国のレベル)も、各地域で一定ではないですし。

今後、2026年のカナダ・アメリカ・メキシコW杯からは48か国に枠が拡大されるようですが、場合によっては2022年のカタールW杯から導入することも検討されているようです。枠の拡大については賛否がありますが、今以上の盛り上がりを見せる大会になることは間違いないでしょう!

その前に、まずは、頑張れ!日本!

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