万里の長城の端ってどうなっているの?秦皇島に行って確かめてきた

長年、万里の長城を見るのが夢でした。

なんせ、万里の長城は2万キロ以上も連なる壮大な建築物、ロマンしかありません。

そんな万里の長城ですが、以前から疑問がありました。

それは。。。。

万里の長城の端ってどうなっているの?

ということ、今回はそんな疑問を解決すべく中国の秦皇島に行ってきました!

秦皇島にはどんな長城があるのか

秦皇島には、老龍頭や九門口、角山長城、山海関といった万里の長城に縁のある建築が残っています。

今回、滞在時間の関係で角山長城は行けなかったのですが、万里の長城づくしの1日を過ごすことができたので書いていきます。

そもそも秦皇島ってどこ?

秦皇島は中国の河北省にある渤海に面する街です。

秦皇島という名前から想像ができるように、かつては秦始皇帝や歴代帝王が巡視したこともある歴史のある街です。

北京や天津から列車やバスが出ているので、思ったよりもアクセスは良いところです(ただし4時間くらいかかる)。

ここで注意が必要なのは、万里の長城に関連する施設は秦皇島駅の隣の山海関駅周辺にあるということ。

この区間はだいたい30分くらいで移動できますが、希望の時間に列車がない可能性もあるので、宿泊するのであれば山海関の方がよいと思います。

山海関周辺の各所をツアーでまわるには

山海関周辺の観光地はツアーでまわるのが一番良いと思います。

特に九門口は離れた場所にあり、交通手段もタクシーくらいしかありません。

時間節約の意図も含めて、ツアーでまわるのが最適解だと思います。

ちなみに、僕は何も準備せずに山海関駅に着いたのですが、駅前でタクシー運転手が声をかけてきて、ツアーを組んでやるというのでお願いしました。

東南アジアのようにぼったくられるのを心配したのですが、九門口・老龍頭・山海関の3カ所をまわってくれて2人で260元(約5200円)と、そこそこ納得できる値段でした。

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山海関周辺の観光地の状況は?

さて、ここからは山海関周辺の観光地の状況について書いていきたいと思います。

九門口

まず連れて行かれたのが九門口。

市街地からは少し離れており、田舎道を爆走していきます(まじで運転が荒かった)。

中に入ってみると、なにやら閑散とした雰囲気。

観光で行く人は少ないのかもしれません。

ちなみに入場料は60元(約1200円)と少し高めの値段でした。

中に入ると、いきなり九門口が見えます。

写真では隠れていますが、ちゃんと9つの門がありました。

ここは万里の長城で唯一、水の上を通る区間だそうです。

万里の長城は騎馬民族であるモンゴル民族の侵攻を防ぐものだったため、馬が渡れない川には万里の長城は作られなかったようです。

ただし、この川は浅くて馬が渡れる可能性があったので長城が作られたようです。

上に登ってみるとこんな感じ。

観光地になっているためか、かなり整備されてきれいな長城です。

下をみると川が見えます(当たり前ですが)。

川を渡る区間は広々としています。

ここからどちらの方向にも歩いて行くことができますが、とりあえず川の対岸を目指すことに。

対岸は少し行ったら行き止まりになります。

山の上には延々と続く万里の長城。

行き止まりの先は手入れされていないからなのか、長城に草木が生えています。

それにしても、こんなに急なところによく作ったものですね…

続いて、反対側へ向かいます。

こちらは、そこそこ山の上まで登れます。

道中の景色は最高です。

山の上に続く万里の長城を遠くまで見ることができます。

これは見張台からの風景ですが、遠くから敵が来ても見える思います。

行き止まりまで歩いてきました。

こちらも先は草木が茂っています。

割と山登りなので少し疲れました。

余談ですが、九門口には隧道もありました。

なにやら戦っている像がたくさん。

薄暗い中で見ると少し怖い…

老龍頭

続いて万里の長城の端、老龍頭へ行きます。

旅の最大の目的だったので楽しみすぎます。

九門口から移動してきました。

これは入口ですが、先ほどと打って変わって混雑しています。

ここも入場料は60元(約1200円)でした。

中に入ると出店が色々あって、なにやら美味しそう。

しかし、とりあえずお目当ての老龍頭を目指すことにします。

海沿いにで出るとなにやらそれっぽい建造物があります。

近づいていくと…

ついに老龍頭が見えました。

これが万里の長城の端だと思うと感動もひとしお。

ってことは今立ってるところも万里の長城なんですかね。

とりあえず、末端まで来ました。

こんな感じでやや混雑気味。

一番先端では写真を撮るための列が並んでいました。

老龍頭の先は渤海です。

行ったのが冬場だったこともあり、風が強く海も荒れ気味でした。

老龍頭は横の砂浜からも見ることができます。

本当に海のギリギリまで長城があるんですね。

冷えたので、温かい麺を食べます。

水爆肚という料理のようで、辛めのスープに麺とホルモンが入っていて美味しかったです。

山海関

最後に山海関へ向かいます。

老龍頭から山海関へ向かう道中、横を見るとなにやら土手らしきものがありました。

どうやらこれも万里の長城とのこと。

先ほどまでは石造りの長城でしたが、大半はこのような土塁のような長城なのだとか。

というわけで山海関に到着しました。

ここは万里の長城の一部にある要塞で、街全体を壁に囲まれています。

山海関より西側は「関内」、東側(外側)は「関東」と呼ばれています。

この地名は旧日本軍の関東軍の由来にもなっています。

東西南北に門があり、車が通れる門もあります。

山海関の中はこんな感じ。

ここは中心部へつながる道なのでかなり栄えています。

道を外れると長屋っぽい住宅があり、観光地のような雰囲気ではなくなります。

歩いているとなぜかラクダがいました(笑)

乗って写真撮影ができるようです。

さて、中心部にやってきました。

この奥には天下第一関があります。

天下第一関に着きました。

名前は万里の長城の東端から数えて一番最初の関所だったことに由来しているようです。

ただし現在、万里の長城の東端は虎山長城という別の長城だったことが判明したとのこと。

城壁に登ってみるとこんな感じ。

戦いのための建物というだけあって色以外は質素です。

ここは清軍に攻められるまで難攻不落の要塞だったようです。

時代が進んだあとも大きな障壁として機能し続け、かつては中華民国と満州国の国境でもあったのだとか。

まとめ

ということで、秦皇島の山海関を回ってきました。

日本にいるとなかなか馴染みのない地名ですが、歴史的な建築も多く調べながら回るととても楽しい街です。

ただし、バスや電車などの市内の交通はあまり良くないため、観光地のまわり方には注意が必要です。