ソウル最後のタルドンネ『ペクサマウル』に行ってみた!

皆さんは、『タルドンネ』って知っていますか?

韓国ではスラム街のことをこう呼ぶそうです。

今回、ソウル最後のタルドンネと呼ばれているペクサマウルにその様子を紹介します!

タルドンネってどんな意味?

タルドンネとは、韓国語で直訳すると「月の街」という意味です。

とてもおしゃれな名前ですが、これがなぜスラム街を意味するのかというと、

“月がキレイに見えるような高台にある街”

ということからだとのこと。

どこの国でも多くのスラム街は、開発の進んでいない高台や水(海)辺に広がっていることが多いのですが、これは、安定した平地は都市開発が進んでしまい、そこに住めない人たちはどんどんと地価の安い開発の進まない場所に追いやられてしまうためです。

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ペクサマウルに行ってみた

ペクサマウルは韓国で最後のタルドンネと呼ばれている場所で、やはり街は坂の上にあります。

ペクサマウルは蘆原区中渓洞104番地」という場所にあるようで、「104=ペクサ」と発音するようです。今では同じ発音である「白砂=ペクサ」という字が使われ、白砂村(ペクサマウル)と呼ばれているようです。

ペクサマウルへの行き方

ペクサマウルへの行き方は、1131、1141、1142番のバスに乗り終点で降りればよいとの情報がありました。バスへは石渓駅や下渓駅から乗れるみたいです。

僕は1142番に乗りました。

ペクサマウルの入口はこんな感じ。

ここから山に向かってスラム街が広がっています。

ペクサマウルの様子は

ペクサマウルは、他のタルドンネと同様に山に待つが形成されているため、坂が多いです。体感ですが、先に紹介した”九龍村”よりも傾斜は急な気がします。

皆さんは『スラム』と聞くと何を思い浮かべますか? “貧困?”、“悪い治安?”、“バラック?”、“ホームレス?”、“ボロボロの服装?” ...

山に登るとこんな感じで遠くのほうが見えてきます。”遠くに見える高層ビル群と近くに広がるタルドンネ”相変わらず妙な違和感を感じますね。ただ、家は割としっかりとしたものが多く(塀や瓦で家が作られている)、それが余計にもの寂しさを感じさせます。

少し高いところから屋根を見てみると、シートなどで補強している家が多く見られます。瓦など、屋根がしっかりとした家が多い一方で、人口の増加に伴って(貧困層の流入)増築を繰り返した家も多く、トタンやブルーシートなどでバラックのようになっている場所もあります。

九龍村には、猫や犬が多い印象を受けました。犬は飼われているようでしたが、猫は恐らく野良。しかし、エサ皿が置かれているなど、街の人からは愛されている様子です。

奥に進んでいくと、舗装された道が途切れ、細い道になります。道脇には放棄された家も多く、九龍村と比べると人が住んでいない家が多い印象です。

道脇には練炭ガラが捨てられていました。ここでも、練炭は貴重なエネルギーなようです。

ふと、横を見ると、屋根で唐辛子を干している様子が。昔ながらの生活が感じられ、非常にほっこりする瞬間です。

街の壁には多くの絵が書かれています。ユルいタッチの不思議な絵が多く、思わず見入ってしまいます。

ペクサマウルにも、畑や教会が点在しています。韓国の人にとって教会は、近所の人とのコミュニケーションをとる重要な場所なのだとか。現代では失われつつある人と人の助けあいの文化が残っているのかもしれません。

まとめ

スラム街というと、”治安が悪い”という印象が持たれがちですが、ここペクサマウルはそのような印象は全くありませんでした。

むしろ、親切な人も多く、韓国語のしゃべれない僕相手でも、なんとかコミュニケーションを取ろうとしてくれたり、気さくな人たちが多かったように思います。

日本ではありませんが、”古き良き昭和”をなんとなく感じることができる街でした。

ペクサマウルの様子は動画でも紹介しています。もしよろしければご覧ください。

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